緊急帝王切開。手術台の上で聞かれた『縦切りにする?横切りにする?』

妊娠・出産

初期の出血による切迫流産での入院。
退院後もお腹の張りや子宮頸管の短縮があり自宅安静生活。
逆子を戻すための格闘した日々。

結局逆子はなおらず、帝王切開の予定を組もうと思った矢先に緊急帝王切開をすることになった体験談です。

逆子がなおらないまま破水

妊娠36週6日
この日は妊婦健診で、逆子のままだったら帝王切開の手術日の予約をしようと言われていた日でした。
ここまできた安心感もあり、あとはどんな産み方になっても無事に産まれてくれればそれでよし!そんな気持ちでした。

早朝3時頃、もちろん寝ていた時間。
プチッという感覚とともに、大量に流れだした生暖かいものによって目が覚めました。
破水でした。
それはちょろちょろといった少量の破水ではなく、止まらないほどの破水です。

寝ている間の破水について寝てても気づくの?』『どんな感じ?とよく聞かれます。
感覚的なことなので言葉では表しにくいのですが、私は大量の破水だったので、水風船がはじけた感じおねしょをした感じがありました。よっぽどのことがない限り気づくと思います。

ハッと目が覚め、『破水したかも』と言う私の声に『え?うそ??』と飛び起きる夫。

動揺する夫に対して意外にも冷静な私。一度トイレに行き、尿とは別に自分では止められない水が出てくるのを確認し、やっぱり破水だと確信しました。

産婦人科に連絡し状況を説明。すぐに病院へ来るように言われました。

破水が止まらないので、下着も服も取り換え大きいナプキンを付けて、ズボンの上からバスタオルをぐるぐる巻きにして家を出ました。それでもバスタオルが濡れてしまうほどでした。防水シーツの準備も必要だったかなと思います。

後部座席に横になり、夫の運転で産婦人科に向かいました。

産婦人科に到着 すでに子宮口は5㎝

私の通院していた産婦人科は総合病院で、夜間は非常勤の先生なことも多く、この日も非常勤の初めて会う先生。

内診で診てもらうと、赤ちゃんの足が産道に落ちていて、子宮の入り口はすでに5センチ開いている状態でした。

破水したことによる感染の恐れや産道にへその緒が落ちてしまったら赤ちゃんが急激に弱くなる可能性があるので、朝を待たずに緊急帝王切開をしなくてはいけないとのこと。

陣痛に耐えながら手術準備

気づけば陣痛も始まっていました。

手術室の準備ができるまで、着替えや点滴、採血、尿道カテーテル挿入などの準備を進めていました。

まだ帝王切開と決まっていなかったときに書いたバースプラン。無事に産まれれば特にないと思っていた私の唯一のお願いは『できれば尿道カテーテルは避けたい』
切迫流産の入院時に経験して、できれば二度とやりたくないと思ってしまったのです。

そのバースプランを見た助産師さんに『嫌だって書いてたのにごめんね』と言われながら挿入されたのでした。

正直、手術準備から手術室に行くまでは、陣痛のせいもあり記憶がおぼろげです。陣痛の合間に気を失うように寝ていたという話も聞きました。

手術室へ 麻酔

ベッドのまま手術室に向かい、スタッフの皆さんが陣痛の痛みが弱いうちに、手術台に移動させたり病衣を脱がせたりしてくれました。

そして麻酔。
よく耳にする話だと思いますが、大きいお腹にとってエビのように背中を丸めるのがとても辛い。自分が思った以上に背中を丸める必要があります。

着々と準備が進められる中、先生登場。
麻酔が効いているかお腹をつねって確認され、気づけば麻酔のおかげで陣痛も感じなくなり、少し冷静になったと思ったころに唐突に先生から聞かれました。

手術台の上で縦切りか横切りかの選択を迫られる

これからまさに切りますという状況の中、先生に『縦切りにする?横切りにする』と聞かれたのです。
帝王切開の可能性が出てから、経験した友人に話を聞いていて、友人は主治医の先生に『縦切りの方がいい』と言われたという話を聞き悩んでるところでした。

まさか、今まさに切る時に選択を迫られるとは思ってもいなかった私。
『どうしよう…』とつぶやくと『横でいい?』と言われ、『縦の方が安全なんですか?』と聞くと『そんなこともないけど。じゃあ縦にする?』『お任せします!』『じゃあ今流行りの横で』と言われすぐ切っていました。
おまかせコースにした結果、流行りに乗って横切りに決定した私でした。

急なことで頭が回らなかったというだけで、結果横切りで特に問題はなく、後悔はしていません。

痛くないけど『痛い』って言っちゃう

さて、手術が始まると自分のお腹がどういう状況か全くわからない。『始まりますよ』『今お腹切ってますよ』『もうすぐ赤ちゃん出てきますよ』と助産師さんが細かく実況してくれました。

しかし、ただ寝ていてお腹を切られ、その間に赤ちゃんが出ると思っていたけれど、そこまで簡単ではなかったのです。

痛みの感覚はないのに、赤ちゃんを出すために引っ張ったりお腹を押されたりするのが痛く感じてしまいました。決して痛くはないのです。
それなのに『痛い、痛い』と言ってしまい、頭の辺りにいる麻酔科の先生に『痛いですか?』と聞かれ、『いや、痛くはないです』というやり取りを3回ほど繰り返してしまいました。

そして、息子誕生。破水から約2時間後のことでした。

私の近くに連れてきてくれる助産師さん。
無事に産まれてくれた安心感と嬉しい気持ちでいっぱいでした。
少し赤ちゃんに触ろうと思った時、私の手には手かせがついていることに気づきました。
ここまで気づかないほどドタバタな手術でした。

その後、切開部分の縫合。
麻酔科の先生に『強い薬入れますね。眠たかったら寝ていいですからね』と言われ、『そんなこと言っても寝れるかな』と考えたのを最後に眠ってしまったようで、助産師さんに呼ばれ目が覚めるまでぐっすりと寝ていました。

切迫流産からの逆子。そしてドタバタとした緊急帝王切開による初出産になってしまいましたが、息子が無事に産まれてくれたこと常に感謝していたいと思います。

助産師さんの歴史に残る一日となった

余談ですが、この日は分娩が立て込んでいてとても忙しい夜勤だったとのこと。夜勤帯だけで私の前に4人分娩した方がいて、そんな中極めつけの緊急帝王切開。
2年後、娘の出産で入院した際、この日の夜勤の助産師さんに再会し、あの日は私の助産師人生で一番忙しい日だったよ。2年経った今も更新されてないと助産師さんの記憶にしっかりと残すような出産となったのでした。

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